川崎汽船 中途採用 一次面接 体験記

海運

この記事は、川崎汽船の中途採用(陸上総合職)の一次面接レポートです。

新卒就活を経た人たちであれば恐らく誰もがご存じの、三大海運会社の1社ですね。
日本郵船(NYK)商船三井(MOL)川崎汽船(”K”LINE)の三男坊です。
海運といえば総合商社に負けず劣らず、海外とのビジネスや駐在のチャンスに恵まれた業界です。
常に陸上総合職社員の5人に1人は駐在していると企業ホームページに記載があります。

また、メーカーで働くことに慣れたウタルにとって、文系人材が主役の海運業界は新鮮でした。

余談として、ウタルは新卒の時にも同社へ応募を試みましたが、確かA4用紙に手書きで自由記述みたいな重めのESなっており、部活やバイトで時間が取れずに諦めた記憶があります。

今回はエージェント経由での応募でした。自身で使いまわしていた汎用的な履歴書と職務経歴書の2点で応募できたので、負担は殆どありませんでした。

求人票に記載のあった選考フローは以下の通りでした。

書類選考 → Webテスト → 一次面接及び適正検査→ 最終面接 → 内定

書類応募の後、Webテストの受験依頼が来ました。

自宅PC受験で、テスト内容は玉手箱でした。
言語(27分)・計数(37分)・英語(12分)・適性検査(11分)と長丁場の戦いです。

基礎学力テスト系はそこそこ自信のあるウタルですが、さすがに結構疲れました。

受験の翌日か翌々日に、テスト合格の知らせと一次面談の案内を受領しました!

ウタルの転職軸へのマッチ度

ここで一度、100点満点評価で、ウタルの本音の転職軸とのマッチ度を見ていきます。

  1. ビジネスパーソンへの知名度
     80点就活経験者なら三大海運会社として認知あり。最近は株価好調で話題。
  2. 仕事のスケール
     95点重量ベースで全物流の99%以上を海運が担う。
  3. 海外駐在の可能性
     95点常時社員の20%が海外駐在。

素晴らしいスコアです

川崎汽船をはじめ海運大手三社が担う外航海運は、島国日本においてまさに生命線です。
分かりやすく社会に貢献している、規模の大きな仕事です。

世界各国に海外駐在するチャンスも豊富で、夢が膨らみます。
新卒就活の際にもOB訪問をしており、グローバルかつロマンがある仕事だと憧れていました。

川崎汽船 面接対策

普段はエージェントに期待していないウタルですが、かなり応募者間の競争が激しい企業だと思い、過去の転職者の傾向などをヒヤリングしてみました。

エージェント
エージェント

・「この企業を踏み台として次へ」ではなく「生涯をこの企業へ捧げる」という思考の人

・個人ではなくチームで仕事し、短期ではなく長期での成果を認める人

・ジョブローテーションにポジティブであり、苦手な仕事にも取り組める人

ウタルのキャリア観とかなりマッチしていると思いました。

「社内でUp or Outの激しい競争がしたい」なんて微塵も考えておらず、転職活動の軸を満たしたうえで、安心して骨を埋められる会社がいいと考えています。
勿論、スキルや箔の付く会社→安心して骨を埋められる会社とステップを踏んでもいいのですが、ゴールはあくまで安心して骨を埋められる会社です。
一回で行けるチャンスがあるなら、船だけに、乗らない手はありません。

しかも海運大手三社の平均年収水準は、現職メーカーと比べ物になりません。
俄然やる気が増し、志望動機を練るために川崎汽船の特色を調べました。

川崎汽船の企業理念は、以下のようです。

~企業理念~
海運業を母体とする総合物流企業グループとして、人々の豊かな暮らしに貢献します。
私たちは、どのような場合においても自らの存在理由を認識して事業活動を行ってまいります。

~ビジョン~
お客さまを第一に考えた高いレベルの物流サービスを提供することで、重要なパートナー
として選ばれ続け、グローバル社会の重要なインフラとして信頼されることを目指します。

~“K” LINEグループが大事にする価値観~
●安全で最適なサービス….. 社会への貢献
●公正な事業活動….. 社会からの信頼
●変革への飽くなきチャレンジ….. 新たな価値の創造
●人間性の尊重….. 個性と多様性を尊重する企業風土

文章が長いからか、何か尖ったメッセージ性は感じられません。

次に、企業ホームページから中期経営計画を見てみます。
https://www.kline.co.jp/ja/ir/management/strategy/main/0/teaserItems1/0/tableContents/0/multiFileUpload2_0/link/2021_Management%20Plan_j.pdf

海運三社は似たような説明をしている印象です。

競合他社も含めて海運業界の構造を調べましたが、傘下にフォワーダー3位の郵船ロジスティクスを抱え海陸空の総合物流戦略を取るNYKや、FSRUを通じたLNG発電船など川上/川下まで海洋事業に特化したMOLと比べて、川崎汽船は特筆すべき優位性がないように思えました。

もともとはコンテナ船(定期船)の割合が高いことが特徴でしたが、2018年に大手三社でOcean Network Express(通称ONE)へコンテナ船事業を統合したことで、それも言えなくなりました。

しょうがないので、「変革への飽くなきチャレンジ」に絡めて、自身の経験とを織り交ぜた志望動機を考えました。新卒就活の頃も「進取の気性」を謡っていた企業と記憶があります。

川崎汽船 一次面接内容

一次面接は、休日に川崎汽船の本社・飯野ビルディングで行われました。
内幸町駅直結のきれいな建物で、双日本社も入居しています。
ちなみに商船三井の虎ノ門本社も徒歩圏内です。日本郵船は丸の内で、やや離れていますね。

地上はビルが立ち並ぶだけのオフィス街ですが、地下にはおしゃれな飲食店が広がっていました。

総合受付で入館証を発行し、オフィスフロアまで上がります。
そこで人事の女性に、会議室へと案内されました。ドアをノックして、面接開始です。

ウタル
ウタル

(コンコンコンッ)失礼いたします。ウタルと申します、本日はよろしくお願いいたします!

人事2名(採用G長、チーム長)が待っていました。
海運業界は体育会系ゴリゴリのイメージでしたが、二人とも温和な雰囲気の方々です。

序盤はオーソドックスな質疑応答です。

チーム長
チーム長

それでは最初に、経歴と注力した業務について、1分ほどでご紹介お願いします。

ウタル
ウタル

○○年に新卒で現職に入社し、営業と企画業務に従事しました。営業では法人営業で、××という部品を商材として拡販戦略の構築や利益管理、工場との生産計画立案を行ってきました。その後企画業務に移り、▲▲という新製品の事業企画、事業開発を行いました。

ウタル
ウタル

注力したこともは、企画業務での▲▲の事業開発です。市場性タッピングのためのWeb戦略や、事業化に向けて社内関係者、関係部門の体制構築をリーダーとして頑張りました。

チーム長
チーム長

転職のきっかけと、弊社への志望理由をお聞かせください。

ウタル
ウタル

広く社会に影響を与え、貢献したいと考えたことが転職のきっかけです。現職でも▲▲の製品を通じて社会インフラに貢献したと自負しますが、部品レベルではなくより広く社会を支える仕事に従事したいと考え、世界規模での物流を以て各事業会社の経営を支える海運業に興味を抱きました。

長すぎてないかな?と面接官の顔色をチェックしてから、志望理由を続けました。

ウタル
ウタル

その中でも御社は、日本初の自動車専用船やLNG船の事業化を成し遂げるなど、変革に挑む社風があります。企業という組織で変化へ対応するには、関係者との協力が不可欠です。私は現職での▲▲の事業化の経験から、組織横断的に関係者と連携した企画力・実行力に自負があり、変化に挑む御社の環境下でその強みを発揮したと思い、志望させていただきました。

我ながら、オーソドックスな志望動機だと思います。

本当は他の応募者と異なる、差別化できるようなことを言えるのが望ましいのでしょうが、私は現職での事業企画の経験から自己PRをかなりブラッシュアップできていたので、志望理由をそれに絡めて、自信をもって力強く説明する姿を見せる戦略で挑みました。

この後、ウタルの経歴を深堀されていきました。

チーム長
チーム長

営業時代のことについて質問させてください。

お伺いした感じや職務経歴書の内容からすると、既存顧客営業が多そうですね。

商談の決め手となるポイントは何でしょうか。

ウタル
ウタル

おっしゃる通り、用途が限られた商材でしたので、大半は既存顧客向けです。

ただし製品自体のライフサイクルは早いので、いかに競合に先んじてお客様のニーズにあった新製品を開発提案できるかが重要です。また、お客様は大手のグローバル企業が多いため各国に拠点が跨っており、それぞれをサポートできる体制かもポイントとなります。

G長
G長

顧客ニーズを拾って開発提案するというスタイルはわかりました。

具体的なことを聞きたいのですが、お客様からニーズを拾ったあと、どのように動いて提案までもっていくのでしょうか。

ウタル
ウタル

主に社内の開発部と協議して提案内容を詰めます。ただし、エンジニアのリソースも限られているため顧客要望を何でもかんでも聞くことは難しく、他の営業担当者も交えて営業部内で提案仕様の共通化を図り、効率の良い製品ラインナップを実現するよう工夫しています。

G長
G長

英語はどの程度使用していましたか?

ウタル
ウタル

担当顧客のうち日系企業が3割、残りが北米を中心とした海外顧客でした。海外顧客の場合は英語で商談となり、エンド顧客や現地法人との会議が凡そ週3回ほどありました。また、メールや契約書などは勿論英語でした。

チーム長
チーム長

企画業務のご経歴に話題を移します。

新製品、新事業企画で周囲を巻き込む際、何を重視しておられましたか。

ウタル
ウタル

①関係者が納得するゴール設定を行うこと、②当事者意識を持って実行してもらうことの2点が重要と考えました。そのために、まずは個々人の話をきちんと聞き、その人の思いを推し量ることを重視しました。そうしたヒヤリング内容と私自身の考えを統合したゴール設定を行い、関係者への理解を促しながら成果達成に向けて取り組みました。

チーム長
チーム長

組織ですので、関係者の意見を聞くことは重要だと思います。

一方で、意見を聞いてばかりだと中間解ばかりを追い求めてしまい内容が骨抜きになるリスクもあると思いますが、その点はいかがお考えですか。

ウタル
ウタル

もちろん聞いてばかりでは意見に振り回されて、本来の目的地を見失います。コアの目的・方針はぶれないように心がけました。

チーム長
チーム長

関係者と意見が対立したときに、どのように対応したのか。

ウタル
ウタル

ケースバイケースですが、データ等で定量的に説明する、その人が信頼している同僚経由で説得を図る、といった視点でお互いの納得に至れるよう注力しました。

チーム長
チーム長

目的設定はどのように行うのでしょうか。新規事業だと不明瞭な点も多く、ゴール設定や行動計画に落とし込むことが難しいのではと思いました。

ウタル
ウタル

社外からの情報、具体期には顧客からの一次情報や市場調査会社等の二次情報を仕入れたうえで、ゴールへの落とし込みを図りました。とにかく外部情報に触れ、自らの立ち位置と市場の方向性を客観視していく中で、具体目標を見出しました。
また、一般的に新規事業は千三つしか成功しないとも言われます。スモールスタートでいいのでまずは試行回数を増やす、という意識で取り組みました。

ウタルの仕事への取り組み方、考え方、モチベーションの背景などを、じっくりと深堀されました。
良くも悪くも、ウタルの人間性がきちんと伝わったかなと思いました。

チーム長
チーム長

いろいろとお答えいただきありがとうございました。

現在選考が進んでいる会社さんがあれば、可能な範囲で教えてください。

ウタル
ウタル

東レの選考が最終面接待ちです。

チーム長
チーム長

ほかの海運会社さんはどうでしょうか。

ウタル
ウタル

日本郵船、商船三井ともに直近で中途採用の求人があったと伺いましたが、恥ずかしながら認知が遅れ応募期限を過ぎていたため、受けておりません。

面接前から、ここの受け答えを想定して悩んでいました。

本当は2社とも受けていたのですが、川崎汽船で使っているエージェントには内緒で別ルートで応募していたため、面倒事を回避すべくこの回答にしました。

志望動機で海運の魅力を語っているにもかかわらず、他2社を受けないのはかなり変ですが、前日に悩んだ挙句この回答でいこうと腹を括ってました。

チーム長
チーム長

そうですか・・・。確かにうちの募集タイミングは少し遅かったかもしれませんね。

もっと突っ込まれると思ってあれこれ準備していたのですが、あっさり納得(?)されました。
後々振り返ってもただ運がよかっただけで、普通は「こいつ嘘ついてるな」か「海運業への志望度は高くないんだな」と訝しがられてしまうと思います。

チーム長
チーム長

ちなみに新卒時は、どのような軸で就職活動をされていたのでしょうか。

ウタル
ウタル

社会を下支えできる仕事がしたく、当初はインフラ業界を志望しました。一方でもう一つの軸として海外ビジネスに携わりたいとも思っており、そうであればインフラ関連製品を手掛けているBtoBメーカーであれば海外チャンスも多いと考え、現職に入社しました。

G長
G長

その軸は今のお仕事で実現できたのでしょうか。

ウタル
ウタル

ある程度は叶ったかなと感じます。海外営業のチャンスも頂き、英語で異文化の方々とビジネスをする経験も積めました。ただ冒頭でお話しした通り、より規模感の大きな仕事を以て社会を支えたいという思いが強くなったことで、今回の転職活動に踏み切りました。

G長
G長

ウタルさんの会社のことを100%理解できてはいないので的外れな質問かもしれませんが、もし今の会社でその不満が解消されるような配置転換を打診されたら、転職活動をしたと思いますか。

ウタル
ウタル

私は部品系の仕事をしていますが、確かに社内にはもう少し完成品レベルの部門も存在しますので、規模感という意味ではその部署へ配置と言われれば迷ったかもしれません。
しかし上司とは1年以上具体的な対話を通じてきましたし、それで現時点まで配置転換の雰囲気すら見受けられない状況ですので、迷いはありません。

エージェントのアドバイスにもあったとおり長期的なスパンで、定年まで居続けられる人材を求めているのでしょう。
「こいつは不満があったらすぐに辞めるタイプじゃないか」、「パーソナリティは川崎汽船の社風にマッチしているのか」、という点を重視しての質問だったと思います。

G長
G長

最後に、川崎汽船で将来何かこういう仕事がしたいというお考えがあれば、教えてください。

ウタル
ウタル

私は事業の種はお客様の困りごとの中にあると考えていますので、目先は現場に近い営業の仕事をしたいです。中長期的には、GHG抑制などの環境対策が○○といった業界で求められるのは間違いないと思いますので、これまで現職で経験してきた××という方法で潜在顧客層へ訴求し、ニーズ喚起・売上利益への貢献を成し遂げられればと考えています。

どの企業でもこの手の質問は多いですし、ここで視座の高い受け答えをできれば印象アップに繋がると思っています。ウタルは必殺技を準備して臨みましたが、特定されそうなので明記は控えます・・・

G長
G長

最後に質問はありますか。

ウタル
ウタル

私が今申し上げたようなアプローチは、既に実行されてますでしょうか。

G長
G長

幅広い顧客がいる業界という文脈ではコンテナ船かなと思いますが、ご存じの通り今はONEに集約されています。勿論当社からの出向者も多いのでチャンスはあると思います。現状、ウタルさんの取り組みはしていないので、面白いかもしれないなと思いました。

ウタル
ウタル

ジョブローテーションで社員皆が経営者視点を持つ方針だと思いますが、どのような人が評価されているのか。

チーム長
チーム長

チームワークと責任感がある人かなと思います。逆に、ひたすら個人で手を動かすような仕事が好きというタイプには向いていないです。船を動かすには営業、財務のような陸上職間の連携はもとより、海上の仲間たちとも連携を取っていく必要があります。

ウタル
ウタル

ありがとうございました!以上です。

チーム長
チーム長

ありがとうございました。本日の結果は2週間以内に、合否に関わらずご連絡差し上げます。
この後は別室にて、適性検査を受検後お帰りいただければと思います。

クレペリン検査

面接室を出ると、係の女性に違う部屋へと案内されました。

なお移動中にたまたま面接控室が見えて、一人の応募者を確認できました。
確か今日1日で5タームあったので、面接官が複数組に分かれてなければ5人が呼ばれたのでしょう。
土日で面接するとして、10人ほどが一次面接に呼ばれたというところでしょうか。
あ、でも求人票には5名を採用予定とあったので、となると10人では少なすぎる??

などと考えている間に、試験室へ入場しました。
おなじみの内田クレペリンの用紙と鉛筆がおいてあり、自動音声に従って計算し続けました。
音声の再生機器がなんとラジカセ(しかもぼろい)で、綺麗なオフィスとは対照的だったのが味わい深かったです。

なお東レの選考体験記にも記述した通り、ウタルはクレペリンテストが得意です。

面接+テストで2時間ほど拘束され、疲労感とやり切った感を抱きながら、帰路につきました。

川崎汽船 一次面接の結果

結果連絡はとても早く、週明け月曜日にエージェント経由で連絡を頂きました。

エージェント
エージェント

おめでとうございます。
川崎汽船様から一次選考通過と最終面接の案内が来てます!
最終面接までに健康診断結果をPDFでお送りする必要があり、ご対応ください。

普段は素っ気ないエージェントですが、珍しく電話での連絡でした。

ウタル
ウタル

選考通過率の低い会社だから、テンション上がってるのかな?

とまあ電話口では平静を装ったウタルでしたが、内心とても喜んでいました!

新卒時には(自分のせいですが)面接のテーブルにすら乗れなかった会社に本当に入れるかもしれない、とワクワクが止まらず、Openworkで川崎汽船の情報を仕事中に凝視していました。

最終面接は約1週間後、役員2名と人事部長が面接官とのことでした。
以上で、川崎汽船の一次面接体験記は終了です!

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